海洋平均深度は3000m以上で、深海底地図を高精度に取得するには、AUVによる海底スキャンが必要である。海中ではGNSSを利用することはできず、慣性航法装置やドップラーベロシティログによる速度計測を用いてその位置を把握するが、速度積分での距離累積やジャイロによる方向探知がベースであり、累積誤差が大きくなることと、そのような装置は大規模で電力消費も大きくAUVも大型・高コストになる問題がある。
本提案は海面母船とそれに曳航されるブイの2カ所から、GNSSによる位置と時間情報を含む信号を海中に強いパワーで送波し、①深海にある3台のAUVはその2種類の信号による距離測定、および圧力計による深度計測、②3AUV間の音響通信による距離制御を組み合わせて、各AUVに位置(緯度、経度、深度)を把握させ、小型低消費電力のAUV船団によるマップスキャンを可能とする。